第24回 第5日　社会人IT軟式野球リーグの試合結果

新規リーグ参加2チームを加えた先端IT関連優良企業13社が優勝の栄冠を目指すIPI軟式野球リーグ第24回大会5日目が、梅雨明け後最初の土曜日7月26日、猛暑のさいたま市の大宮けんぽグラウンドで行われた。熱中症対策を万全に、各チームとも暑さというもうひとつの敵との対戦となった中、JBS、JECC、USE、ソレキアが勝利し、ダブルヘッダーとなったJECCは1勝1敗、DTSは連勝でUSEとともに無傷の6連勝となった。

DTS、無傷！　新人・穂坂82球完投
JECC中島熱投も打線好機をつくれぬまま

ダブルヘッダーのJECC第一戦の相手は、おなじくこの日ダブルヘッダーでここまで4連勝中のDTS。先制したのは先攻のDTSだった。初回、3番藤田の二塁打などで2点を挙げると、続く二回に1点を追加する。対するJECCは四回に三谷の安打で1点を返すが、DTS先発新人の穂坂を最後まで攻略できず、得点を奪えない。試合は六回に1点、七回にも黒川の安打などで1点を加えたDTSが完勝、無傷の5連勝を飾った。「一戦必勝、これからも自分たちの野球をやるのみ」と、増田監督は5連勝にも頬を緩めなかった。

ソレキア横山、大記録を目前で逃すも勝利に貢献　SRA打線沈黙も最後に一矢、記録を阻止

初回からソレキア打線がSRA先発の溝邊に火を吹いた。一回裏一死から甲斐が大量得点の口火となる左翼へ本塁打を放つと、その後菅原の安打、3つの四死球と田島の二塁打などで6点を挙げる。二回にも菅原の本塁打で2点を追加すると、四回には打者12人を送る猛攻で5点を奪って13得点。SRA打線はソレキア先発の横山の前に沈黙、六回終了まで11三振を喫し、無安打で大記録を献上するかと思われた。最終回、SRAは先頭の中村が横山からチーム初安打を放ち、横山の無安打無得点記録を阻止すると、ソレキアは辰亥にスイッチ。そのままソレキアが勝利した。記録を逃したソレキア横山は「暑かったので省エネを心がけた。上位に食い込みたい」と冷静に話した。

新人戸上が好投、4番大野の2打席連続アーチでJBS待望の初勝利！　TDI打線の奮起が待たれる５連敗

開幕から未勝利で4連敗中と苦しんでいるJBSとTDIが、初勝利を賭けて対戦した。初回、先攻のJBSは二死から3番間宮が右翼へ三塁打を放って先制のチャンスをつくると、続く4番の大野が左中間へ本塁打を放って2点を挙げる。追いかける展開となったTDIは二回裏、立ち上がりからコントロールの不安定なJBS先発、新人の戸上から4つの四死球などを得て2点を返した。同点に追いつかれたJBSは三回表、二死から2番の紅林が本塁打、すぐさま1点勝ち越す。続く四回、この回先頭の大野が「4番の仕事ができた」と2打席連続となる本塁打などで2点を加えると、六回に1点、七回には5本の長短打で5点を挙げてTDIに引導を渡した。効果的な追加点で調子を取り戻したJBS戸上は三回以降TDI打線を抑え込み、七回先頭打者を四球で歩かせたところで吉田にマウンドを譲ったが、7奪三振2失点と好投。「ようやくうちらしい試合ができた」と平井監督代行は初勝利を笑顔で語った。

イケイケのDTS、ダブルヘッダー連勝で開幕6連勝！　IKI元気なく連敗止められず……

ダブルヘッダー第一試合に勝利し、5連勝となったDTSと、開幕から4連敗と元気のないIKIの対戦は勢いの差がそのまま出た。初回ともに無得点で終えた二回表、DTSは真下の本塁打など7本の長短打を浴びせ一挙10得点のビッグイニングをつくる。さらに三回に2点を追加すると四回にも9点を加え、大量21得点を挙げる。対するIKIはこの試合でも「らしさ」を出すことができずDTS芝村の前に2安打を放つのが精一杯で5連敗となった。

JECC中島祝入籍！　花をそえる112球熱投勝利
ESCO終盤に息切れ、逆転負け

ダブルヘッダー第一試合を落としたJECCの第二戦の対戦相手ここまで2勝2敗のESCO。一回裏JECCは4本の安打などで4点を先制する。しかし、第一試合で112球を投げ、この試合でも先発した中島が二回、ESCO内田に本塁打を浴び3点を返されると、四回にも小堀に三塁打を放たれるなど6点を献上し、逆転されてしまう。絶対に負けられないJECCは五回、谷沢の三塁打などで3点、さらに六回にも進藤の三塁打などで3点を挙げて逆転する。5回以降、中島は走者こそ出すものの「負けられなかった。最後は気合で投げた」と、粘りの投球でESCOに得点を許さず2試合連続112球の完投、試合後に入籍に向かう自身を勝利で祝った。

USE大量得点で首位を併走する6連勝
二回にビッグイニングで逆転するもFSAS失速

ここまでDTSとともに開幕から無傷の5連勝で優勝戦線をリードするUSEと、2勝2敗で五分、1つでも勝ち越したいFSASの対戦は、一回裏USEが杉村の三塁打などで1点を挙げると、二回表FSASが打者11人で大量6得点を奪って大逆転する。ところがこれで闘争心に火のついたUSEはその裏、打者12人の猛攻で7点を加えて再逆転すると、続く三回にも打者一巡で3点を挙げる。FSASは三回以降得点を奪えず、終ってみればUSEの勢いに押されて敗れ、借金1となった。

同星対決を制し、FMが貯金1
最終回、見せ場をつくるも後1本が出ずSCSK借金1に

ともにここまで2勝2敗、この試合で勝ち越したいSCSKとFMの対戦は四回終了まで両チーム得点を上げられずスコアに0を並べた。試合が動いたのは五回。先攻のSCSK松本の死球と盗塁から9番小林が右翼前に安打を放って均衡を破る。しかしその裏、FMは植草、山﨑の三塁打などで一挙3点を挙げて逆転。SCSKも六回表に1点を奪って1点差のまま迎えた最終回表、SCSKは二死満塁、一打逆転のチャンスを迎えるが、あと1本が出ず、このまま最少点差でFMが「先制されてチームがまとまって勝ちにつながった」（植草監督）と、SCSKを破って勝利をもぎ取った。