年の瀬も近づき、寒さが一層増してきた12月半ば。東京・六本木ヒルズクラブに約5ヵ月間の激戦を戦った選手たちが集まった。いつもは互いにしのぎを削り、白球を追いかけている選手たち。しかし、この日ばかりは敵味方関係なく、互いに健闘をたたえ合い、交流を深めた。
司会者が開会を宣言すると、ITスポーツ連盟理事長兼大会会長の安永登・情報技術開発株式会社代表取締役会長が登壇。「ITスポーツリーグは今年で26周年。新たにバスケットボールリーグ、野球のチャレンジリーグが創設されました。これは選手、監督、コーチ、会社の方々の協力があってこそ。皆さまに厚く御礼申し上げます」と関係各位に大会会長から感謝の意が述べられた。
続いて、ITスポーツリーグ特別顧問の勅使川原豊産経新聞社執行役員・夕刊フジ代表が「1991年から続いたITスポーツリーグ。四半世紀以上続いてこられたのは皆さまのご尽力と努力のたまものです。夕刊フジとしても続く限り皆さまをご支援してまいります」と乾杯の挨拶。会場に拍手が響いた。
そして、いよいよメーンイベントであるIPI軟式野球リーグの表彰式。今年は昨年に続きDTS、USE、ソレキアの3チームによる優勝決定戦までもつれ込んだ。接戦の末、USEが優勝し、二連覇を達成。壇には藤城和明監督が登壇し、「主力選手がいなくなってしまった中で、藤山キャプテンをはじめ、チームが一つになってその穴を埋めてくれました。今回の優勝は選手たちのおかげです。我々は常にチャレンジャー。その気持ちで来年も一試合一試合戦います」と三連覇へ向けて抱負を語った。安永大会会長から優勝旗、優勝カップと賞金目録が手渡され、副賞として協賛企業からミズノ賞、キリン賞、ナガセケンコー賞が贈られた。昨年の雪辱を晴らすため、王座奪還を目指したDTSは準優勝、参入3年目のソレキアは3年連続3位。続く新人賞、ベストプレーヤー賞、敢闘賞などタイトルの発表に移ると、選手の名前が呼ばれる度に大きな歓声が挙がった。
そして優勝決定戦で連戦完投勝利し、二連覇に貢献した谷本裕樹選手が、二年連続MVPを受賞。「今年は予選・決勝リーグで負け、崖っぷちの状態でした。その中で優勝でいたのは練習量を増やしたこと、チームみんなが一枚岩になって試合に臨めたことだと思います」と谷本選手は今シーズンを振り返った。
今年初開幕となったチャレンジリーグ。DYM、日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ、ハイパーの3社による激闘はDYMに軍配が上がり、初代王者として表彰が行われた。
その後、功労賞の発表やボランティア活動報告、ITサッカーリーグ表彰、ITテニスリーグ表彰、ITバスケットボールリーグ表彰、最後にNIPPON ITチャリティ駅伝の表彰が滞りなく行われた。最後にチャリティ駅伝実行委員長であるチャック・ウィルソンさんが挨拶。さらに、豪華な景品が当たる抽選会が催された。大いに盛り上がりを見せる中、表彰式は閉会。2016年のIPI軟式野球リーグは幕を下ろした。