先端IT関連優良企業12社がジョイフル、パワフルの2リーグで予選を戦い、総合優勝を目指して参加する第25回ＩＰＩ軟式野球リーグが6月6日（土）、さいたま市の大宮けんぽグラウンドで開幕した。華やかな開幕セレモニー後に開幕戦6試合が行われ、JECC中島投手、USE大間投手が完全試合を達成。投手戦あり、打撃戦ありで、混戦・接戦のシーズンを予感させるものだった。パワフルリーグではDTS、ソレキア、FSASがジョイフルリーグではUSE、JECC、FMが勝利し、優勝へ向けて好発進した。

●開会式
IPI軟式野球リーグ吉弘大会会長、片山副会長が第25回大会参加選手の健闘にエール

節目の年となる第25回大会は前夜から降り出した雨の影響が心配されたが、予定より一時間遅れで始まった。開会宣言は、大会副会長の産経新聞社　取締役　夕刊フジ代表　片山雅文代表、開会式の挨拶は大会会長の（株）ユー・エス・イー吉弘京子副社長が行った。「怪我に注意してとは申しません。怪我を恐れず目一杯プレーし青春の一ページを飾って下さい」と選手たちを激励し、始球式ではノーバウンド投球を披露した。

●選手宣誓
ソレキア石井秀征主将が選手宣誓

試合に先駆け12チームを代表して選手宣誓を行ったのは、ソレキアの石井秀征主将。「日頃の練習の成果を十二分に発揮し、正々堂々戦うことを誓います」と力強く宣誓。全選手の代表に相応しい存在感を見せた。およそ三か月先に控える、ＱＶＣマリンフィールドでの最終決戦へ向けて、全選手および大会関係者たちの長くて暑い夏の日々が今年も始まった。

FSAS神田の劇的サヨナラ弾で逆転

今年の開幕戦は、加入４年目同士となるＦＳＡＳとＪＢＳの対決に注目が集まった。初回ＪＢＳは、一番大野が先頭打者本塁打を放ち先制点を挙げると、さらに、上原、伊藤（翔）の安打などで一挙７点を挙げ大勢は決したかに思えたが、対するＦＳＡＳも負けていなかった。一回裏小代、神田、渡辺の連続安打で４点を返すと、二回裏に吉井が死球、続く小代が四球でチャンスを広げ神田のレフトへの安打でさらに１点を追加と猛反撃。７対５で迎えた最終回、ＦＳＡＳは四球と敵失でチャンスを作ると、この日二安打二打点と好調の神田が打席に立つ。「打って試合を決める」と打った打球は左中間を破る逆転サヨナラホームランとなった。ＦＳＡＳ谷監督は「先発神田の立ち上がりで７点を取られたが、チーム全体であきらめない気持ちを持っていた。それが勝利につながった」と話す。

JECCチーム一丸で中島が完全試合達成！！！

ＪＥＣＣは一回裏、新人・西が二塁打を放ち、進藤のセカンドゴロなどで一点を先取。三回裏、西が内野安打で出塁すると、再び進藤のライト前ヒットでＳＣＳＫ先発の寺田から追加点を奪う。投げては中島が、得意の変化球と緩急を駆使してＳＣＳＫ打線を寄せつけず。丁寧な投球で自身初の完全試合を達成した。これにはＳＣＳＫの神保監督も「いいピッチャーだし、相手チームの守備もよかった」と手放しで称賛。とはいえ守備の堅さはＳＣＳＫも負けてはいない。六回を5安打2失点に抑えた先発・寺田を中心に守備陣もよく守り、互いに無四球・無失策となる開幕戦きっての好ゲームとなった。

ソレキア追いすがるESCOを振り切り初戦飾る

参入2年目での優勝を狙うソレキアは初回先頭打者甲斐の三塁打を皮切りに、先制点を挙げると、二回にも押久保、星の連続安打で追加点。しかし直後の二回裏、ＥＳＣＯは小西、岸田、今田、内田の集中打で一挙３得点で逆転に成功する。 「（投球の）細部にまで意識が向いていなかったが、粘り強く投げられた」と語るソレキアの先発横山は二回以降安定しＥＳＣＯに得点を与えない。すると打線が五回に甲斐、森住の連打などで２点をあげ再逆転。六回七回にも追加点をあげ勝利を納めた。

DTS7回打者一巡の猛攻でSRAを撃破

試合が動いたのは二回。ＤＴＳ尾利が敵失で出塁を機に無安打で先制すると、続く三回に市川の安打、青木の二塁打と四球が絡み３点、五回にも尾利、藤田、福島の集中打で３点を追加する。対するＳＲAは五回、鈴木、後藤の連続安打でチャンスを作るもあと一本が出ず無得点に終わる。その後もＤＴＳの勢いは止まらず。六回は長打と四死球でさらに４点。七回は打者一巡の攻撃でダメ押しの７点。勝負ありとなった。

USE打って19得点、守って大間完全試合達成！！！

初回、ＴＤＩ先発中村は４つの四球を与えるも、相手の走塁ミスが重なり、０点で切り抜けた。しかし二回裏。ＵＳＥ先頭の谷本が本塁打で先制すると打線が大爆発。藤山、根本、西原のタイムリーでこの回に一挙６点を挙げると、三回には根本の本塁打などで５点。四回も打者一巡で８点と終わってみれば大量19得点。守備でもＵＳＥ先発の大間が危なげないピッチングで打者15人をに封じる完全試合を達成した。

FM五回一挙5得点で逆転勝利

初回、ＦＭはＩＫＩ先発中屋の立ち上がりを攻め、失策と連続四球で先制。試合の主導権を掴みかけたが、三回に先発坂爪が連続四球で流れは一変。ＩＫＩの新人・清水が放ったスリーベースヒットで逆転すると、勢いづいた中屋の投球が冴えわたり、三、四回とＦＭ打線を封じ込めた。流れを変えたいＦＭの植草監督は「後ろに繋いでいくバッティング」を指示。この切り替えが功を奏し、五回裏、先頭阿部の左翼線二塁打を皮切りに打線が繋がり、一挙5点。初戦を逆転勝利で飾った。